遊戯王OCG 2011年9月 新制限・準制限・禁止カード改定について(2011/08/18)

 いろんなウェブサイトで、9月から改定される新しい禁止カードetcが、フライングで公開されているみたいなので、そこから得た情報を元に今後の遊戯王を考えていこうと思います。

新「禁止カード」について

 今回、新たに4枚のカードが禁止カードとなりました。

 《ハリケーン》と言えば、言わずと知れた魔法・罠のバウンスカードですが、ついに禁止カードになりました。今まで禁止カードになったことがなかったため、今回初となります。
 次に《王宮の弾圧》。特殊召喚に対するメタカードとして、一定の評価を得ていたカードですが、これも禁止に。
 そして《メンタルマスター》。チューナーであり、サイキック族1体をリリースして、デッキからサイキック族1体を特殊召喚するリクルーター。既に制限カードだったのですが、今回は禁止に。
 最後に《フィッシュボーグ−ガンナー》。これもチューナーであり、自分フィールド上に水属性モンスターがいれば、手札コストで墓地から特殊召喚できる効果を持っています。無制限からいきなりの禁止カードに。

 私としては、《ハリケーン》が禁止カードになったことに驚きました。一部カードとの相性は確かに良いですし、止めの一撃を確実にする場合は重宝しますが、結局は手札に戻すだけなので良いタイミングで使わなければ、不発に等しいと思うからです。

新「制限カード」について

 今回、新たに10枚のカードが制限カードとなりました。

 1枚1枚の説明は省きますが、今回の新制限は驚愕モノです。なんせ、【カオス】全盛期に猛威を振るった《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》が、6年ぶりに制限カードに復帰したことが大きいです。モンスター1体除外もしくは2回連続攻撃効果を持ちながら、墓地の光属性と闇属性モンスターを1体ずつ除外するだけで特殊召喚できてしまうのですから。
 私としては、相方の《混沌帝龍 −終焉の使者−》と一緒に、永遠に禁止カードだと思っていたのですが・・・あまりにもイレギュラーすぎて、最初は疑いました。
 そしてあと注目すべきは、《TG ハイパー・ライブラリアン》と《フォーミュラ・シンクロン》の2枚が同時に制限となったことでしょうか。いずれもドロー効果を持つシンクロモンスターで、《TG ブレード・ガンナー》や《シューティング・クェーサー・ドラゴン》があっという間に出てきてしまう環境を防いだとも取れます。これに関連しての《フィッシュボーグ−ガンナー》の禁止もあったのだと思います。
 《大嵐》に関しては、禁止カードになった《ハリケーン》の代わりになる感じで制限カードとして復帰した感じですね。

新「準制限カード」について

 今回、新たに8枚のカードが準制限となりました。

 《リビングデッドの呼び声》や《光の護封剣》の準制限緩和化は少々予想外でした。まぁ《光の護封剣》は《ハリケーン》が禁止になった影響かもしれませんが。
 あとは無制限から準制限に上がった《氷結界の虎王ドゥローレン》ですが、何故準制限になったのかはよくわかりません。《ハリケーン》を用いるような、【セルフバウンス】系のデッキに対する抑制でしょうか?

無制限になったカードについて

 新たに制限・準制限・禁止カードが増えた一方、それらの制限を解消されたカードも7枚あります。

 無制限化したカードはどれも一際光るものがあると思います。特に3大ロックカードの1つと言われた《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》が無制限になったことは、【ロック】愛好家の私には朗報です。
 しかしながら、同時に《サイクロン》が無制限に復帰。おかげで罠カード版《サイクロン》とも呼ばれる《砂塵の大竜巻》の立場がだいぶ危うくなりました。おそらく、先の《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》や《光の護封剣》のようなロックカードが緩和された裏に、《サイクロン》の復帰があるようです。

今後の展望

 3種類の、対魔法罠カードである《サイクロン》・《ハリケーン》・《大嵐》がいずれも制限変更を受けたことは、今後のデュエルに多大な影響を及ぼすでしょう。《氷結界の虎王ドゥローレン》の準制限化もあり【セルフバウンス】系は使いづらくなるかもしれません。また、《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》や《光の護封剣》、《魂を削る死霊》のような対ビートダウンのカードの緩和で、やや一般的なビートダウンが攻めにくくなりそうです。《サイクロン》の投入枚数を吟味する時代になったと言えるでしょう。
 また、シンクロモンスターとしては一定の評価を受けていた《TG ハイパー・ライブラリアン》、《フォーミュラ・シンクロン》の制限化はシンクロ召喚の弱体化を狙った策略とも取れるのではないでしょうか。エクシーズ召喚という新たなジャンルをもっと使ってほしい、ということを暗に示していると思います。